2009-07-11 00:51 | カテゴリ:始まる前のうんたら
世界は常に危機に瀕している。

                    阿月








六月下旬。


大まかに分けたら夏に分類されるはずの時期。


公園に熱気はない。陽炎などもあるはずがない。


ベンチで目を覚ました際目に飛び込んできた日の光もまた心なしか弱く


深夜、一つだけぽつんと光る街灯を彷彿させた。


天気:晴れ 最高気温:17度


異常と言えるほどの涼しさの影響か、町の活気も例年より無いような気がした。














今夏、この島は異常だった。恐らく、他のどこよりも。


例えばどこが異常かというと、


日に日に空き家が増えていったり、


夜出歩いても誰ともすれ違わなかったり、


飛空庭で島の外に出かける人の数が二桁を切ったり、


そして何よりも、異常なのは


島の人間全てが、それらを異常だと思っていないことだった。















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???「・・・・・。」


目を覚ましてからもしばらくそうしていた。


昨日の見回りも結局は収穫なし、異常の原因を探ろうと始めたそれもまるで意味の無いもののように思えてきた。


深夜徘徊するにも警備ロボの目があるから島全体を見回すなんて出来っこなし、結局はこうやって公園をさまよった挙句ベンチで寝て終わることになる。さらには朝帰った際腹をすかせたあいつに怒られる破目に。


そう考えるとまるで俺に利などない。なのに何故こんな愚行を続けているのか。


???「ウザってぇ。」


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自分ことアステガは誰にでもなく毒づいて立ち上がる。この言葉もすっかり口癖になってしまった。


伸びをして背骨がまた痛んでいる事を確認する。そういえばいくら涼しいとはいえ毎日こうやって寝ているのに日焼けをまるでしないのは異常ではないのか。筋肉痛も全くしていない。運動神経が特に良いわけではないというのに。そんなことを考えては止めながら、ふらふらと家路を辿る。


ガサゴソガサゴソ・・・


途中、不意に何かを漁るような音が聞こえた。


とうとう活気がなくなりすぎてゴミ漁りするホームレスでも出てきたのだろうか。そう思いながら音のするほうを向くとそこには───


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ネコマタ「ハァ・・・ハァ・・・。」


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アステガ「・・・・・・・・・・。」











<トンカ島の酒屋>


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???「・・・ふぅ、たまに様子を見に来てみれば、アイツはどこで何をしているのやら・・・。」


???「逃げるんだよォォォーッ!」


???「やっぱそうなんのかよ!」


???「何ィッ!?」


???「ん、食い逃げでも出たのか?ちょっと見に行ってみるk」


声「待った!ちょっとあんさん待ちいや!ウチの話聞いて───」


声「だからついてくんじゃねぇよウザってぇ!」


SE:バキィッ!


声「しぇぶっ!」


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???「・・・この声は。全く、また厄介なものにとりつかれたんじゃないだろうな。」













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ネコマタ「まだまだァー!ウチの親密度は108まであるで!(ウソやけど)」


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アステガ「チッ、マジウゼェ・・・。」


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???「何の騒ぎかと思ったら・・・あの子一人家にほっぽってお前さんは一体何をしているんだ。」


アステガ「ヴェイグ・・・何しに来やがった。いや、んなこたぁこの際どうでもいい。」


ヴェイグ「どうでもいいことはないだろう、小さいころから朝食ちゃんと食べさせないとだなぁ───」


アステガ「うるせぇ、んな説教たれるならてめぇもコイツをなんとかしろ。しつこく追い回されて帰るに帰れねぇ。」


ネコマタ「あんさんの家に置いてもらえるまで何度死んでもついてくでー!」


ヴェイグ「・・・子供の次はネコマタか、本当に妙なものばかりになつかれるな。」


アステガ「好きでなつかれてるわけじゃねぇよ・・・。」


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ヴェイグ「というか発端はなんなんだ?何もしてないのについてくるなんてことはないだろう。」


アステガ「・・・。」


ヴェイグ「・・・やれやれ、だんまりか。じゃあそっちのネコマタさんはなんでこいつについてきたんだ?」


ネコマタ「この数ヶ月間野良やってきてにぼし一個だけでも餌くれた人間はこの人だけやからな、あわよくば寄生しようかなーと。」


アステガ(コイツ本心さらっと言いやがった・・・。)


ヴェイグ「ほー、それはそれは。で、アステガはなんでこれに餌をやったんだ?」


ネコマタ(あれ、ウチ今自然に物扱いされた?)


アステガ「別に・・・。」


ヴェイグ「単なる気まぐれってとこか。ならいっそのこと気まぐれついでにこれも飼ってみたらどうだ?」


アステガ「養育費がねぇ。」


ヴェイグ「その点なら心配いらない、ネコマタは霊だからな。」


アステガ(じゃあさっきのゴミ漁りはなんだったんだ・・・?)


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ネコマタ「いや待った!ウチ飼うなら一日に5つはペットフードを───」







デデデデザタイムオブレトビューションバトーワンデッサイダデステニー
ナギッペシペシナギッペシペシハァーンナギッハァーンテンショーヒャクレツナギッカクゴォナギッナギッナギッ
フゥハァナギッゲキリュウニゲキリュウニミヲマカセドウカナギッカクゴーハァーテンショウヒャクレツケンナギッハアアアアキィーンホクトウジョウダンジンケンK.O. イノチハナゲステルモノ
バトートゥーデッサイダデステニー セッカッコーハアアアアキィーン テーレッテーホクトウジョーハガンケンハァーンFATAL K.O. セメテイタミヲシラズニヤスラカニシヌガヨイ










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ネコマタ「まだまだァーーーーーー!」


ヴェイグ「頑張るねぇ。」


アステガ(本気でウゼェ。)


ヴェイグ「ん、どこ行くんだ?」


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アステガ「帰る、後は頼んだ。」


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ヴェイグ「あー・・・やれやれ。全くあいつにも困ったもんだ。」


ヴェイグ「って、あのネコマタもいない?」


















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ネコマタ「おー、ここがご主人の家。ボロアパートやなかったんやな。」


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アステガ「で、なんでてめぇはついてきてんだよ。」


シンヤ「あ、ウチシンヤいいます、これからお世話んなります~。」


アステガ「訊いてねぇよ、っつか聞けよ。」










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???「・・・・(ぶっすぅ)。」


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アステガ「・・・・チッ、ユリアか。今日はメシ抜きだ、ダリィ。」


シンヤ(あ、SS切られた。)


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ユリア「!?」


アステガ「寝るからな、起こすんじゃねーぞ。」


ユリア「!!!!!(ガクッ)」


アステガ「そんなにほしいなら自分で作れ、あと部屋にも入ってくんなよ。」


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ユリア「・・・・・(グスッ)」


アステガ「すぐ泣くんじゃねぇよウゼェ、これだからガキは嫌いなんだ。」


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シンヤ「な・・・ご主人・・・。」


アステガ「あ?」


シンヤ「幼女と同居やとぉ!!あかん!こらあかんてご主人!犯罪や!!しかも朝食与えないやなんて虐待になるで!!!はよ親御さん見つけて返さな薄暗いとこで冷たいご飯しか食べられん生活を送る破目に───」


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アステガ「出てけ。」














飽きもせず延々と流れ行く苦痛。


それは万物において平等である。聖者や愚者は勿論無生物にさえも。
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