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2012-02-20 19:32 | カテゴリ:序章
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アステガ「……………。」


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ヴェイグ「よう、どうした。そっちから呼びつけるなんて珍しいじゃないか。」


アステガ「前置き重ねんのも面倒だから単刀直入に訊く。あのガキは何だ。」


ヴェイグ「…本当に単刀直入だな。ガキ、というのはユリアのことでいいな?」


アステガ「それだけじゃねぇ。昨夜この島で殺しをやっていた奴がいた。」


ヴェイグ「…………。」


アステガ「そこまではいい。問題はそいつとガキが知り合いだったってことだ。こいつはどういうことだ…。まさかテメェもそうだってのか。」


ヴェイグ「なるほど、そこまで知られていては隠す意味もないな───















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ルキオ「その通り、と言うしかないわね。」


モトカ「…………お前も、あいつらに加担してるってことなのか?」


ルキオ「そういうつもりはないけど、あなた達からしたらそうなのかもね。彼らの存在を知ってて野放しにしてたんだし、同罪、と言われても仕方ないかもしれないわ。」


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モトカ「どうして黙ってた!!」


ルキオ「………。」


モトカ「野放しにしてたってことは───ということはこの島の人がもう何人かあいつらに殺されてるってことじゃないか。」


ルキオ「何人か、じゃないわ。正確にいえば369人。何百人かって言ったほうが正しいわね。」


モトカ「なっ………!」


ルキオ「言うとおりあの子達は一日一人のペースでこの島の住民を殺してきた。でも私達にはそれを止める術が無かったのよね。いや、術はあったんだけどもっと優先するべきことがあったというか?」


モトカ「人命よりも優先すべきことって何だよ。自分の命とかいう当たり前な答えは望んでないからな。」


ルキオ「……………残念ながら、今それを言う気はないわ。」


モトカ「…ルキオ!」


ルキオ「それより、妙だとは思わない?これだけの数住人が死んでいるのに───















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アステガ「誰も違和感さえ感じてねぇ。前々からこの辺りは変だとは思っていた。夏だってのにこの寒さ、それを誰一人として疑問にさえ思ってもいないことだってそうだ。」


ヴェイグ「ん?それは微妙に間違いだぞ。」


アステガ「あ?」


ヴェイグ「夏なのにこの寒さ、じゃない。逆なんだ。今は10月、秋だ。ここの住人はそれをずっと夏であると勘違いしているんだよ。ちょっとした大きな凡ミスだな?」


アステガ「……………。まあそうだとしてもだ、今のこの島が異常であることには変わりねぇはずだぞ。」


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ヴェイグ「ああ、その通りだ。この島は今世界のどこよりも異常だろう。夜中はまるでゴーストタウンであるかのように人の気配がしない。日に日に住民が消え、住居だけが残される。世間はここ一年間ずっと夏であると錯覚している。そして毎夜どこからともなく現れる殺人鬼。まるで出来の悪いホラー映画のような事態だな。」


アステガ「……全部知ってやがったか。」


ヴェイグ「そしてそのことに関する原因も、私は知っている。」


アステガ「また話す気は無いとか言うんじゃねぇだろうな。」


ヴェイグ「いや、そのことについてはきっちり話すさ。その前に───















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ルキオ「ちょっと話は変わるけど、モトカは機械時代を知っているわね?」


モトカ「? 一般的に知られているレベルでなら知っているけど。確か大昔に発展した時代のことだろ?高度な文明を有していて今残っている光の塔やその中にある機械は当時のもので、今はかつての大戦で知識や文化は失われているって感じで良かったかな。」


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ルキオ「まあそんなところでしょうね。それと、少し前双子のネコマタを連れた冒険者と会って話をしたことを覚えてる?」


モトカ「あぁ、あのネコマタを手にするまで起こった一連の出来事を聞かせてもらったっけ。」


代役お疲れーッス


ルキオ「その話に『マール』っておばあさんのことが出てきたわよね。そしてそのおばあさんにとりついていたという魔物のことも。あ、ちなみにマールさんのSSは用意できなかったんで上の画像はルーランさんに代役を頼んだものよ


モトカ「確か機械時代の人間だとかその魔物が言ってたんだっけ?って誰に言ってんの?


ルキオ「そう、変でしょ?」


モトカ「何が?」


ルキオ「彼女が最後なのかもしれないけど、今この時代にも機械時代の生き残りはいたのよ。なのにその頃の知識は今には一切合財伝わっていない。」


モトカ「!」


ルキオ「技術ならまあ伝える人が死んでしまったとかでまだいいとして、知識だけなら彼女にゲロってもらう以外にもその頃の文献が少しでもあれば伝わるはずじゃない?」


モトカ「その言い方やめろバカヤロウ。」


ルキオ「うひひ、んで当時の人間がまだいる今に文献が一つたりと残ってないなんて、いくら激しい戦争があったとはいえ誰かが徹底的にもみ消しでもしない限り普通ありえないでしょ。」


モトカ「まあ、そうかもな。それで?それと今この島で起きてることと何か関係があるのか?」


ルキオ「ええ、一々説明してるとややこしくなるからまずは簡潔に教えるわ。まず彼らは───」















アステガ「……頭打ったか?それともなんか妙なもんでも食ったか?」


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ヴェイグ「失礼なこと言ってくれるじゃあないか。だがどれだけ疑おうとこれは真実だ。彼らは───」















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モトカ「地球の意思…?」


ルキオ「というか、防衛機構と言った方が正しいかもね。」


モトカ「………………………えー。」


ルキオ「あー、信じてないなー。その上でどう反応すればいいか混乱してんなー。」


モトカ「ま、まあその話が事実としてだ。一体なんでこの街の住人をピンポイントに殺してまわってるんだよ。説明できるんだろ?」


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ルキオ「くくりとしてはこの街のマシンナリー総本山の構成員と飛空挺技師とそれに関係のある人達って言ったほうが正しいわ。マリオネスト総本山の人間はほとんど被害を被ってないはずよ。」


モトカ「……で、何でその人たちだけ?」


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ルキオ「理由は単純明快、文明の発達を遅らせるためね。ここでまた問題、機械時代が終わりを迎えた理由はなんでしょう。」


モトカ「いや流石にそこまでは知らないよ。」















ヴェイグ「機械時代の人々はその高度な文明と引き換えにこの地球の資源のほとんどを取り去ってしまった。ここまではいいか?」


アステガ「ああ。」


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ヴェイグ「資源の枯渇した地球を見限った先人たちは今度は宇宙と地底に資源を求めて手を伸ばし始めた。そして建設されたのがあの天まで続く塔であると言われている。」


アステガ「言われている?」


ヴェイグ「一説にはそうというだけだ。実際に私がその時代を生きたわけではないのだからあまり深いとこを追求しないでくれ。」


アステガ「…………続けろ。」


ヴェイグ「…で、だ。何の理由があってかは知らんがその塔は宇宙や地底と繋がることはなかった。」


アステガ「代わりに、タイタニア界やドミニオン界に繋がった。」


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ヴェイグ「ご名答、その通りだ。それを皮切りに資源戦争だか三界戦争だかハッキリとした名称は知らないが種族間による争いが始まった。その戦いの末にエミル界の機械文明は崩壊、そして現在に至るというわけだが。」


アステガ「それで、その話が奴らとなんの関係がある?」


ヴェイグ「そう急くなよ。それで、じゃあ今この地球にある資源は何故存在すると思う?」


アステガ「!」















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ルキオ「資源は先人達が取りつくしたはず。そのはずなのにこの世界にはモーグ炭を始めとする化石燃料や豊富な生活用水、魔法物質や金属類とありとあらゆる資源が溢れているわ。確かにその時代から長い年月が経過しているしその間に自然と生まれたものなのかもしれないけど、当時の人間の生き残りが多数存在している中でそんなことが可能だと思う?」


モトカ「それは確かに…。」


ルキオ「そしてさっきの話に出てきた『マール』という機械時代の生き残りのことも考えると、機械時代と今の時代の間に資源が復活するために十分な時間が空いているとは思えない。ちょっとアレな言い方かもしれないけど今のこの地球はありようからして明らかに不自然なのよ。


モトカ「なるほど…。まあそれが真実だとして、もしかして今ある資源は昨日の奴らが今の人間の文明を遅らせたおかげで出来たもの、とか言うのか?」


ルキオ「まあ文明を遅らせる以外にもあいつら色々やってんだけど、あいつらの活動で今の地球があるってのはあってるわね。その通り。」


モトカ「突飛な話だな。すぐには信じられないよ。」


ルキオ「まあ、でしょうね。無理に信じろとは言わないわ。」


無題


モトカ「それに昨日やり合った奴はどう考えてもそんな大層なお題目を立てて人殺しをやってるようには見えなかったし。」


ルキオ「……それは、そうよ。彼女は本来あいつらとはほとんど関係の無い子なんだもの。」


モトカ「……どういうことだよそれ。」


ルキオ「それは今度話すわ。それより───」













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ヴェイグ「ここまでで大体あいつらについては話せた。次にこの島で起きている異様な現象についてだが…。」


アステガ「それも、あいつらの所為だとか言う気か。」


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ヴェイグ「残念ながらその通りなんだなこれが。あいつらの中の一人にそういう能力を使える奴がいるんだよ。範囲内の人間に憑依して対象を操るって能力をな。」


アステガ「範囲内に憑依…?馬鹿言ってんじゃねぇ。んなこと一人の人間ができるわけがねぇだろ。」


ヴェイグ「ただの人間なら、な。言っただろ?あいつらは地球の意思、防衛機構なんだって。」


アステガ「…………。」


ヴェイグ「この星には無数の、それこそこの島の人間の数なんて容易にカバー出来てしまうほどの生命がある。それを使えば範囲憑依なぞ簡単に出来る。まあ操る仕組みについては正直知らないからここまでしか説明できないんだが。」


アステガ「話にならねぇ。現実味無さ過ぎてまるで説明になってねぇな。そもそも、じゃあなんで俺達は昨日奴らに対抗できた?この島の人間全部が操られてんなら俺に対してもそれができるはずだろうが。」


ヴェイグ「ほーう?ならまずその疑問は置いといて、お前今私に憑依できるか試してみな?」













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モトカ「………できない?本当に憑依出来ないぞ。どうなってんだこれ。」


ルキオ「だから、アンタ今宿主状態なの。魂も入ってない何のメリットもないような憑依だけどね。そりゃ憑依できなくて当然ね。ってことで今この島は事実上憑依不可マップと化してることになるかな。憑依抜けも不可能よ。あいつの操る生命は既に肉体を失ったもの、憑こうとする意思が並はずれてて普通の憑依は剥がれちゃうもの。」


モトカ「……じゃあ本当に今の話───」


ルキオ「まあ確証を得られるだけの説明はしてるか怪しいけど、真実ね。」


モトカ「………なあ、いくつか質問いいか?」


ルキオ「どうぞどうぞなんでも問うてごらんなさいな。」


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モトカ「…じゃあ一つ目、機械時代が崩壊するまでの流れといい、あいつらの正体や目的、果てはその能力まで知ってる、しかもその能力の対象外になっていることといい………、」


ルキオ「………。」


モトカ「ルキオ、今になって訊くけどお前何者なんだよ?」


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ルキオ「………………あたしは───」















ここで出てきたECOの設定についてはECO-Wikiを参照しました。間違ってたらワシャ知らん。


こういう説明が長くなるのは正直好きでないのだけど…。こういう時話を作るのがうまい人が羨ましい。
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